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CAREER

このページは卒業後に一般企業への就職をお考えの方への情報提供のページです。

日本で就職するか、アメリカで就職するか

日本人学生は卒業後は帰国し日本で職に就くことが多いようです。私費学生のほぼ9割方は外資系企業に就職しています。中にはアメリカでの就職を希望される方もいらっしゃると思いますが、実際には厳しいのが現実と言われています。アメリカ企業への就職の場合、日本人はまずどうしても英語能力がハードルとなることのほかに、企業側にしてみれば、ビザサポートをしてまでわざわざ日本人を採用するラショナルが見当たらない、というところでしょう。逆に、これらのポイントをクリアできればアメリカ人たちと同じ土俵でコンピートできるとも言えます。各人の能力、バックグラウンドに依りますが、インターンシップ探しに力を注ぎフルタイムにつなげるなど、相応の努力が必要と思われます。一方、日系企業の米国オフィスなどへの就職であればよりチャンスは広がりますが、待遇面などであまり有利な条件提示を受けられない場合があるという話もありますので、確認が必要でしょう。日本で就職する場合、ここ数年で企業のMBA採用のパターンが確立されてきているところもあり、それなりの求人を期待することができます。以下では、日本での就職することを前提にしています。

MBA採用に積極的な業界

サイモンはファイナンスの研究および教育で特に有名で、これは全米レベルで認知されています。中には、サイモンの教授陣に魅力を感じて受験される方もいらっしゃると思います。従って、サイモンの学生はファイナンスのキャリアを目指す人が多く、またファイナンスはMBA採用に積極的な業界でもあり、結果的にその分野の職(I-Bank、企業の財務部門など)につく人が多いようです。その他、コンサルティング(会計系、コンサル系共)や、業界再編などが行われている外資系製薬・ヘルスケア業界でのMBA採用も増えてきています。

就職活動の方法

大学側のサポートとして、通常どこのスクールでもキャリアサービスオフィスがあります。サイモンの場合、日本での求人に関してはキャリアサービスが斡旋、提供してくれるケースはほとんどなく、おそらく他のビジネススクールも含め一般的な傾向と思われます。従って、個人単独での活動がメインになります。1年目はサマーインターンシップリサーチです。このサマーインターンをどこの業界、企業でやるか、そこでどのような経験をしたか、ということがフルタイムジョブサーチをする場合にひとつのポイントになってきます。キャリアチェンジャーの場合は特にそうです。以下、ここ1~2年の典型的な活動例を大雑把にご紹介します。

8~9月 企業・業界研究、レジュメ・カバーレターの作成
       ↓
10月 企業へレジュメ・カバレターを送付、ボストンキャリアフォーラムへの参加
       ↓
11月 キャリアフォーラム後のフォローアップ
       ↓
12月~1月 必要に応じて日本に帰国し企業にアプローチ、東京キャリアフォーラムへの参加
       ↓
6月~9月 サマーインターンシップ
       ↓
* 10月以降 フルタイムジョブサーチ (ボストンキャリアフォーラムや個別に企業にアプローチ等)

* サマーインターンでフルタイムのオファを受けていない、あるいは受けていてもそのオファをアクセプトしない場合は、前年と同様の活動が必要です。 レジュメやカバーレターはキャリアサービスやライティングセンターで添削してもらうなどしてその完成に万全を期してください。毎年10月もしくは11月にボストンでキャリアフォーラムが開催されますので、是非参加されることをお勧めします。元来は、米国留学している日本人学部学生対象のフォーラムでしたが、最近は日本人MBA学生の採用を目的に参加している企業も多く見られます。通常は、このフォーラムで企業と初めてコンタクトし、自分を売り込みます。その後は、各企業のサマーインターン採用スケジュールによって活動の仕方に差異がでてきます。I-Bankなどは比較的早い時期に内定を出しており、11月半ばまでには主なI-Bankのサマーインターン採用活動は終了しています。一方、その他の業界(メーカーなど)では、サマーインターンを採用している企業としていない企業があります。サマーインターンを採用している場合、ボストンを皮切りに、冬休み中に日本で二次・三次選考に続く場合や、フルタイムの採用が終わった後の12月以降にサマーインターンの選考が開始される場合などがあります。メーカーなどの事業法人でのインターンをお考えの場合は、インターンプログラムの有無は当然ですが、その採用スケジュールや企業がどの程度インターン採用に本気であるか、有償・無償などの条件も含めてチェックしておくと良いと思います。事業法人の場合、必ずしもサマーインターンをフルタイム採用のステップと考えていない場合や、またそもそも社内にインターンを受け入れるプロセスがないなど、結果的に夏の人手不足の時のお手伝いのような仕事をすることもありえます。一方、通常インターンを受け入れていないような企業でも、個別に人事や部門長に積極的に売り込み、自ら課題を設定して分析、提案するといったパターンも稀にあると聞きます。いづれにしても、事業法人でのインターン希望の方は、秋学期と冬学期の間の冬休みに日本に一時帰国し、就職活動をする必要が出てくる可能性も考慮しておいた方がよいでしょう。

さて、サマーインターンですが、一部のコンサルを除いては、ストラクチャードインターンシップになっていないところが多いようです。従って、実際にインターンシップが始まってから個別にどのようなプロジェクトを受け持つとか、どのような仕事に従事するのかとか、話し合いや希望を聞きながら決めていくところが多いようです。期間は8~10週間程度が一般的です。企業としては、その人がその企業文化にフィットする人物か、実際の業務における知識や経験、リーダーシップやチームワークの素質など、多面的に評価するよい機会と捉えています。これにより、フルタイムでの採用ミス(フィットしない人物を採用してしまう)のリスクを低減できるわけです。一方インターンの側も、希望企業の本当の姿を見られるため、企業を見極める絶好のチャンスです。最終的に企業側からフルタイムのオファが出ない場合もありえますし、フルタイムのオファーが出ても学生側がアクセプトしない場合もあります。日々そのような視点で見られていると思うとインターン期間中は緊張しますが、最終的にフルタイムでその企業で働くかは別としても、やって良かったというのがサイモンの日本人でインターンを経験した人の一致した意見です。サマーインターンとフルタイムの採用活動は基本的に別であることが多いですが、中にはサマーインターンをその企業でやらないと、フルタイムの採用活動に入れてもらえないような企業もありますので注意してください。 サマーインターンが終わる前には通常、企業側とインターン期間中のパフォーマンスレビュー(アプレイザル)があるはずです。インターン最終日までに内定が出る場合と、口頭で内定が出て後日オファーレターが送られる場合、後日最終的なsね好結果が出る場合など様々です。もしこのオファーを受けるのであれば、就職活動はここで終了です。オファーを受けない、あるいはオファーがもらえなかった場合は、フルタイムのジョブサーチをすることになります。10月もしくは11月のボストンでのフォーラムがここでもメインの活動アジェンダになってきます。また、母国で卒業後の就職を探すインターナショナルの学生向けのイベントなども、小規模ながらありますので、キャリア・マネジメント・センターからの連絡はこまめに目を通しておくと良いと思います。同時にサマーインターンとは異なり、フルタイムの求人は幅が広がりますので、個別に企業にアプローチする、エージェントにコンタクトするなど地道な活動が必要となります。上述以外の外資系メーカの多くは一般的に、MBA留学生を特別に採用するというよりもむしろ、リプレースメント・ベースの中途採用の一環となることが多いようで、現時点では(2006年)卒業の数ヶ月前からようやく採用対象として選考を進めてもらえるといったようなことも少なくないようです。

サイモンスクールの実績

1997-98年以前は、日本でのMBAの認知度が低い、MBAを採用してもその使い方が分からない、などの企業側の理由で就職活動は厳しかったそうです。ヘッドハンターを使って就職を決めたという方もいます。しかし、99年あたりから日本でのMBAの求人は売り手市場の様相を呈してきており、2006年以降、外資系のみならず日系大手や中堅企業での求人数が増え、私費留学生には良い流れとなってきています。就職先として多いのはI-Bank、コンサル、メーカです。サイモンは規模が小さいこともあり、トップスクールと比べると認知度が落ちますが、企業によっては学校名やランキングよりもむしろ、過去の業務経験やパーソナリティに重点を置いているところも多く、日本人の就職実績は総じて良いようです。

その他の注意点

MBAを機にキャリアチェンジを望むケースもあると思います。職歴が浅い場合も含め個人の努力次第で不可能ではありませんが、企業のリクルーターは必ずキャリアのある部分での一貫性を見ていると言われています。過去の職歴をどう捉えているのか、そしてビジネススクールで学んだことをどのように次のステップアップへとつなげようと考えているのか、個人のキャリアプランを達成するために、その企業でキャリアを積むことがなぜ必要であるのかなど、十分に考えをまとめた上で、いかに説得力を持って説明するかが重要と思われます。

アメリカでの就職活動

前述したとおり、留学生にとってアメリカで就職先を見つけるには相応の努力が必要です。インターンシップ探しに力を注いでフルタイムにつなげるなどのほか、学校主催のキャリアイベントに積極的に参加して卒業生にコンタクトするなど、アメリカでの就職活動の基本とされているネットワーキングが重要となるでしょう。

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